一生懸命がんばる、ということが美徳ではなくなってしまったのではないか、と思う。
いや、美徳であるがゆえ、必死にがんばって邁進して目標地点へ到達することを、そうそう許してたまるものかという、他人の圧力や圧迫を感じて生きているのが、今の子供なのではないかと思う。
そして他人の圧力を振り払うことができないのも。
人が許してくれるのは、持っているものが確かであると誰もが認めるがゆえに、あえてフレンドリーに計算されたエキセントリックさ。
あるいは持っていないがゆえにひねくれ、他人を見下すことで自尊心を保つ肥大した自意識。
前者は遠すぎて手が届かず、後者は足掻きを笑えるので、自分とは一線引ける。だから許すことができる。
横並びを許さない。
飛び抜けることも許さない。
上を行くよりは落ちていってくれ。
特に理由もなく、転換点を見失って落ちていくことは、仕方がなかったんだ、としぶしぶながらも是とするこの風潮は、ひたすらがんばる人を無力化する。がんばる子が息切れせずきっちり報われるのが当たり前であってほしいと思う。
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