ヨウコの家庭学習の丸付けをしていて、国語の問題に「ガラスの小びん」という文章が使われているのを読む。なんとこれ阿久悠氏の著作なのでした。詞だけでなく、著作も多いのですね。「ガラスの小びん」は、明快にして読みやすく、感情の奥行きが深いのに冗長でないという、唸らせる文章でありました。ずる賢い大人なので、先に阿久悠の名前を見つけているからそう思うのかもしれませんが、切れ味するどいのに、しんみり心に入ってくる、この技。ぜひとも全部読んでみたくなり調べると、阿久悠名義の書物にはどうも入ってなさそう?これは教科書に向けて書き下ろした小説なのだそうです。それを知ってますます高まる尊敬。教科書向け、読むのは小学生というニーズに、ばっちりと作り込まれた内容。職人ですなあ〜。何をやってもオレ色に染め上げるカリスマより、どんな要求にも過不足なく応えられる柔軟さを持つ裏方職人が好き。ああ、読みたい!「ガラスの小びん」!
そして調べると
光村ライブラリー全18巻セットシリーズの15巻に収録されていることがわかりました。やった、注文!と思っていると、なんとこの「光村ライブラリー」、昭和46年から平成12年にかけて教科書に載った話を集めた全集らしい。
収録話を見ると、なんとまあ豪華なラインナップ…。椋鳩十の「母ぐま子ぐま」も泣けるよねえ。壷井栄も教科書で読まなかったら一生知らない作家さんだわ、とか、小説以外のノンフィクションも、今となっては非常に興味があります。手塚治虫の「アニメーションとわたし」も読んでみてえ。第18巻の詩集も、ええー読みたいよお!
ということで、18900円…高いですが…kapitalのパンツ1本の値段と同じだと思えば、反対にすごく価値があると思い、買ってしまいました。装丁も100%ORANGEでオシャレなのですよー。
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