庸子が卒業しました。ぽわーんとしていて、実感あるのかなあと思っていましたが「さ、これでやっと小学校終わり。中学校だ!」と言っていたので、本人はしっかり事実を把握しているみたいです。
今年1年、役員をやったことで、以前よりずいぶんと子どもの顔と名前が一致するようになり、自分の子どもの卒業式というより、6年生全員の卒業式、みんなお兄さんお姉さんになったね〜立派だ!という、まるで先生側のような心持ちでいました。
最もうるっときたのは、入場のとき。一様に真剣な面持ちに、とうとう巣立ちますな、と私が実感しました。6年生が舞台を向いて立ち、卒業の言葉を全員で言い「いま、私たちから5年生にたすきを渡します」と、くるっと後ろに控えている5年生に向き直ると、5年生がバッと立ち上がって言葉を言い始めたときにもグッときました。卒業式は、学年全体を引っ張ってきた6年生が、今度はあなたたちの番だよと、5年生につなぐセレモニーでもあるんだなあ…と思うと感動しました。巣立つだけではない、次につないでいく。大事なことですね。
小学校で泣く子なんていないだろうと思っていたら…けっこう泣いておりました。ええ!何を泣くことがあるのか?すぐそばの中学校に行くというのに?おもしろかったのは、保護者の方を向いて歌を歌うときに、いちばん前の男子が泣き始めたのですが、その隣の男子が「こいつ、泣いてる!」ということに驚いて、そのまた隣の男子に報告。その子が泣いてる子の顔をのぞきこみ、冷やかすには号泣なので、とまどったように2人が顔を見合わせ「泣いてるなあ」「思いっきり泣いてんで」「こいつ、泣くタイプのやつやったんやな」(以上、すべて私のアフレコ)という感じで、薄く笑っていたことです。友達がいきなり泣き出したら、びっくりするよね…。
私は自分の卒業式で泣いた思い出がありません。小学校から中学も、中学から高校も、友達がほとんど一緒に持ち上がったし、高校は浪人しちゃって、別の意味で泣きたかったけど、大学は終わりぎわから仕事に入っていたので、卒業式よりそっちで頭がいっぱいでした。思えば幸せな節目です。
卒業式の日は非常に寒く、体育館は凍えそうでした。聡太郎から下がった、入学式に着るスーツを着せて列席した慧志は、足が寒いと訴えていたのですが、もう終わるというところで耐えられず泣き出して(座っている席から見えるのは前の人の背中だけだし、長い時間退屈で死にそうだったと思います)、「慧志泣いてるねん」というと、庸子も「大変、ほんならはよ帰ろ」と、写真撮影だの、友達との別れを惜しむだのなく、さっさと帰りました。
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